TOP > 外科医→麻酔科医→美容外科医、と進んだ理由

外科医→麻酔科医→美容外科医、と進んだ理由


私はもともと外科医に憧れていました。医師の専門分野は、医師国家試験に合格したら、自分で選択することができます。

でも当時、女性の外科医は少なく仕事内容のハードさからも女性は無理だといわれていました。確かに自分が外科医になった事を考えると、自分が女性を捨てない限り、いろいろな面で厳しいかなと思いました。男性にはかないません・・・

学生の時の病院実習で、それは痛いほど分かりました。ただ実習の中で自分が女性であったことを「よかった」と思えたことがありました。それは乳がんの患者さんを担当した時です。乳がんは外科医の領域です。

「女性の先生でよかった。」

この一言で私の迷いは消えました。女性のための外科医になろう、と決心がついたのです。そして卒業と同時に、まず乳腺と内分泌臓器を専門に扱う「内分泌外科」という科に入局しました。(乳腺はもちろんのこと内分泌臓器とは甲状腺などで、甲状腺疾患は女性が非常に多いのです)

毎日、乳腺や甲状腺など女性の手術を担当する中で、
乳がん術後の再建や、甲状腺術後の傷をいかに
目立たなくするか(甲状腺の手術は首に
大きな切開を入れます)など、
美容面に興味をもち始めました。

これが、私が美容外科を目指したきっかけです。
それから内分泌外科の医局をやめ、
麻酔科の修行を始めました。

「麻酔科」という科は、
手術をするにはもちろん必須ですし、
それだけでなく救急や急変などの時に
対応できるノウハウを学べる科です。
美容外科には絶対に欠かせない技術だと思いました。

麻酔科の医局に入局し麻酔の勉強をしつつ、
休みの日などは美容外科や美容皮膚科の
クリニックに足を運んで、美容の修行も
していました。

そんな麻酔と美容外科を両立した2年が終わり、
「麻酔科医」と認められる資格(標傍医、認定医)
を取得したのをきっかけに、
ようやく最終的な目標であった
「美容外科」への道を歩みはじめたのでした。